目指せ！！　平成の女蜀山人！:漢字訓読みで２文字

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閉鎖後の翌年1/6

さーて、年も変わりました。
では、
ここで伏字をばらすとしますか。
昨日入った只の新聞の切抜きです。

　昭和１０年に千葉県指定天然記念物になった千葉寺の銀否は、樹齢不明とされ、寺伝では和銅２年に僧・行基が開基した当時のものという。
　千葉寺は、坂東二九番の観音霊場として知られ、伝説も多い。そのひとつ「千葉笑い」が文献記録に曼るのは元文期（１７３６～～４１）の『千葉伝寺記』とされている。同書では、毎年大晦日の夜、面を隠して千葉寺に集まり、地頭や役人を嘲り笑うと記し、不敬な事と否定していた。しかし、時代が変わるにつれ諸役人は「この笑いに逢わじと常に慎む」と評価が変わってきた。「千葉笑い」の民俗学的解釈は平野馨氏の論考があり『伝承を考えるⅢ』に再録されている。
　ここでは岡本緒堂の『千葉笑い』の一部を要約して紹介する。作品は大正１５年６月２日、千葉開府800年記念行事として、市内猪鼻館で初演され、その二幕は常磐津の語り
　「千早振る神が教えし故事を後の世までも伝え来て今も変わらぬ千葉寺の師走の賑わしき」
　と幕が上がり、千葉之介ほかが登場し
　「館から坂東道の一里に足らぬによって、はや千葉寺に参り着いた。はゝあおぴただしい群衆かな。来る人来る人皆一様に仮面を着けているので何処の誰やら一向に判らぬ。面白いことじゃ」
　「あれあれ大勢が此方をさして動揺めいております」「さあさあ今宵は一年に一度という千葉笑いの当日じゃ天下晴れて悪口を言うたがよいぞ」
　と遣り取りがあって、千葉之介自身も仮面の家臣から悪態をつかれ、怒ったものの付き人から「民の心を汲む一つの手段」
　と諭された。芝居は「闇こそ浮世の習いなれ」と結び、常磐津が「悟り済まして千葉之介己が館へ帰りけり」とあって幕が下りた。
　古川柳にも「千葉寺の春は梢が皆笑い」
　とあり、一茶も「千葉寺や隅にこどもも無理笑い」などの句があるので江戸時代まではこのイチョウは千葉笑いを聞いたであろう。＝写真は干葉寺大銀杏

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同じく翌年4/28

また、新聞受けに入っていたチラシに千葉笑いのことが載ってましたんで。

　寄合いの席で、「千葉集い」という言葉をはじめて耳にした。広辞苑をひろげた。
　「千葉市中央区の千葉寺で江戸時代に行われた習俗。毎年大晦日の夜久々が集まり、顔を隠し頭を包み声を変えて、所の奉行・頭人・庄屋・年寄たちの善悪を言いたて、また行状の悪い人に対して大いに笑い、褒貶した」とあった。
　とたんに散歩の虫が目を覚ました。
　千葉寺と書いて、せんようじ。ＪR千葉駅からバスで２０分ほど。「千葉寺」で下車すると目の前に仁王門がそびえていた。
　由来によれば、和銅２（７０９）年、東国を巡行中の僧行基が千葉の青蓮に霊を感じ、十一面観音像を刻んだ。その話を耳にした聖武天皇が海上山青蓮千葉寺とするよう命じたという。

　仁王門を入ると巨大なイチョウの木が目に飛び込んできた。太い幹から別の幹がつららのように垂れている。これを煎じて飲むと母乳がよく出るというが、本当だろうか？
　樹の下でラジオを鳴らしていた老人に尋ねたら、「さあ、実もならねえオスだから」と笑った。生まれてからずっとこの地に住んでいるのだそうだ。「千葉笑い」を尋ねた。「自分の子どもの頃にはもうなかったねえ」と目を細めた。「昔とちがって喋ることが自由になったから、自然とすたれちまった……」。

　子どもの頃、寺の若い僧が仏の教えや仏像の話を聞かせてくれたという。寺はいろいろなことを教えてくれる学習塾だった。
　境内の古木を利用して、白分で彫った仏像を見せてくれるというので堂宇に入った。「素人だから」と照れたが、なかなか見事な愛染明王と不動明王だった。あえて尋ねなかったが、たぶん恩返しの入魂の作なのだろう。

目指せ！！ 平成の女蜀山人！

2005年07月04日

漢字訓読みで２文字

目指せ！！　平成の女蜀山人！